マルチ商法について思うこと、収入に関する考察 1

はじめに

最近いろいろ思うところがありマルチレベルマーケティング(MLM)、いわゆるマルチ商法について調べている。

ちょっと考えればそんなにうまい話はないと疑問に思うはずだと思うのだが、一定数の人がそれにはまるのか考えてみることがある。

私がこのような問題をまとめなくてもたくさんの事例がネットで見ることができる。

様々なリンクについて

HOWるぞ! amwayを始める人に アムウェイの甘い罠

ネットワークビジネス解体新書~ニュースキンやアムウェイ、MLMの本当の仕組み

深刻すぎる【アムウェイの相談まとめ】勧誘、断り方、借金、洗脳、離婚、鍋、空気清浄機、浄水器、etc – NAVER まとめ

マルチ商法「アムウェイ」のお話

このほかにもたくさんのリンクがある。MLM最大手のアムウェイとネガティブなキーワードをくっつけるともっといろいろ確認することが可能である。

このブログでは何回かに分け私なりに感じたMLM問題について書いていけたらと思う。

MLMで考えることができる収入を考えてみる

MLMで勧誘する場合、製品の良さと同等かそれ以上について収入について説明をするようだ。

そこで実際にMLMを始めたとしてどれくらい成功の確率があるか考えてみよう。

成功者は年に億単位でお金を稼ぐらしい。この額を稼ぐにはいくら売らなきゃいけないのか考えてみる。

MLMの最大手であるアムウェイの場合について考えてみたい。

アムウェイ・セールス&マーケティング・プラン ガイド 2015会計年度 PDF

努力に応じた報酬制度|Amway(日本アムウェイ合同会社)

ボーナスは、どのように設定されるのでしょうか?|Amway(日本アムウェイ合同会社)

即座にボーナス計算のできるアムウェイのポイント表を暴く – スポンサー広告アムウェイで稼げるか

収入は大きく分けて2種類ある

  1. アムウェイの売り子であるディストリビュータは標準小売価格の20~25% オフで購入することができる。買い手が購入した金額と仕入れ値の差額が利益になる。
  2. 自分自身を頭にしたグループの総売り上げからくるボーナス

考察するために単純なモデルで考えてみる。

  • 小売での利益は25%とする。このときは一切の値引きはしない
  • ボーナスはページに載っている最高のボーナスポイントである150万PVをダウンのディストリビュータを通さずに売ると仮定する。

このページをみると、1PV=1.35円なので150万PVを販売するには、約200万円をアムウェイから購入していることになる。200万円は仕入れ値なので

  • 3:4 = 200万円 (仕入れ値): 販売価格: 販売価格= 1.33 X 200万円
  • 総売り上げ 266万円、 利益 66万円
  • 150万PVの時は21%, 仕入れ値に対しての21%なので
  • 200万円 X 21% = 42万円

この場合、108万円の収入になる。

この計算はダウンもなくなおかつ値引きもしないことを想定しているので実際におなじ収入を得ようと思うともっと多く売る必要があるはずである。

この売り上げをずっと維持できるか考えてみる

先ほどの例で100万円ほどの収入を得るための事例を考えてみたが、ひと月だけ限定して友人、親類、ちょっとした知り合いまでも含めて一人あたり2万円を130人から150人に購入してもらえればもしかすると達成できるかもしれない。ただしそれが毎月達成しようと思うと結構大変なのではないだろうか?

ひと月に仮に100人に売るとしても休みなしで月に3人ずつからの注文を受ける必要がある。

また、鍋や空気清浄機など高額な製品の場合で仮定しても、一セットが10万円として260万円売ろうと思ったら26人に売る必要がある。その場合でも一日1セット売る必要がある。

そのように考えると非常に難しいと普通の人は気づくのではないかと思うのだが気づかないかもしくは気づいても自分以外は頭がよくなくだませることができると思っているのであろうか?

たびたび例上げて申し訳ないがアムウェイの製品を考えてみると、いわゆるコンシューマー向けの製品ばかりでアムウェイでなければ買えない製品はないのではないかと思う。

ブランド一覧|Amway(日本アムウェイ合同会社) をみると、

  • サプリメント
  • 化粧品
  • 洗剤
  • 調味料
  • エナジードリンク
  • 鍋、調理器具
  • 電化製品

などがあるが、アムウェイでないと買えないものはない。

もちろん、他社と比べていいところがあるのかもしれないが(個人的には大きな利点はないと思う)、特にこだわりがなければ、町のドラッグショップで買えるものがほとんどで、電化製品に関していえば、私はアムウェイなんかより量販店で有名メーカーのものを買うほうが安心できると思う。MLMをするうえでの一番難しいところはネットが普及した今安いものはいくらでも調べて購入できることである。ネットビジネスと言いながらインターネットのようなオープンなソーシャルメディアには一番不具合なビジネス形態だと思うが、この考察についてはまた別で書きたいと思う。

出費についても考えてみる

詳細については別エントリーにまとめるつもりだが先ほどの例で108万円の収入の場合を算出したが、支出についても考えてみよう。

  • 各税金
  • サポート、営業のための出張費
  • 各イベントに行くための旅行代、被服費
  • 毎月定期的に購入するMLM製品
  • 勧誘のための出費
  • 各種通信費
  • みんなが憧れるための演出するための投資

税金についてはMLMで稼げる人は一握りなのであまり深い考察をする必要はないかもしれないが、そのほかのことについてはよく考える必要があるだろう。

勧誘するときにはオープンな席でする必要があるので喫茶店とかファミレスとか行き、誘う側がお金を払う必要があるだろう。

また、月々にお金をいただこうと思えばメンテナンスも必要でなにか問題があれば飛んでいかないといけないこともあるだろう。

成功すればするほど、うらやましがられるような生活をする必要があるわけでそれなりに出費が必要になると考える。本人はそれがしたい生活だったというかもしれないが、必要十分以上にお金がかかるのでないかと思う。

また、いろいろなところでイベントをしているが、出席者からの参加費ももらっていると思うが、イベントに出席するのにはそれなりの出費もあるのではないかと思う。

MLM勧誘のキーワードとして自由とか言っているが、一度入ったら自由なことがなくなると思う。このことについては別エントリーでまとめようと思う。

MLMはエキサイティングにみえるけど退屈な仕事(のはず)

MLMで上の人にいる人たちは自分たちで成功者といい、お互いにほめている動画がYouTubeでも見れるが、彼らが言っていることはお金をできるだけ稼げ(それも私たち上位の者のために)と言っているだけのようにも聞こえる。各動画をみた批評はこれからまとめていくつもりであるが、彼ら上位の人が正確に伝えていないことがたくさんあると思う。

そもそも今から初めても成功無理じゃね

あるアムウェイの上位者のプレゼンでいかに自分が初めて成功したか説明していた動画があったが、彼が始めたのはおそらく1980年代から90年代初頭ぐらいである。そのころからサプリとか鍋とか洗剤は売っていてあまり商品は大きくは変わっていないし、時間もたっているのでアムウェイに興味を示すような人たちのところに一度は誰かが紹介している可能性が高いため今更訪問しても一度聞いたことがあるといわれて断れることが可能性として高い。

若年層が新規のターゲットに

マルチは私(1970年生まれ)が若い時に社会問題になったことがたびたびあり、警戒心が高い。一時期に比べてMLM企業の売り上げは大きく減ったと思う。

そのような問題が昔あったことを知らない若年層がだまされて入っていることは多いのではないだろうか?

扱っている製品が最先端ではない

私がMLMを若い人が絶対にやるべきでないと思うのこのポイントである。

昔、それこそ30年前は彼らがいうアメリカンウェイというのが本当なのかどうなのか確認しようとしてもなかなかなかったが、海外旅行やインターネットなどの普及により珍しいものでもなくなった。

サプリメントは出始めはもしかすると新しかったのかもしれないが今やアムウェイ以外でも販売している会社は山のようにあり、その中でアムウェイがとびぬけていいはずはないと冷静に考えたら思う。

MLMの製品の品質がすごくいいと仮定しても、値段も高いのであれば意味がないし、そもそもMLMがうたう高品質をいらない人がほとんどだと思うのだ。たとえばMLMで扱う鍋がすごくいいものであったとしても、それだけでおいしい料理が作れるわけはないのである意味「だまして」売るテクニックが必要になる。

サプリだって、町で売っているものよりいいかもしれないが、町で買うほうが気が楽だし、毎月のように知り合いから売られる対面販売のうっとうしさを考えれば普通に町で売っているものを買う人のほうが多いのではないか?

MLMは製品に絶対の自信がないからこのような形態にならざる得ないのでは?

自分たちが売る製品に自信があれば店頭売りをしたほうが多くさばけるのでそのようにするはずだと思う。しないのは、知り合い経由でうるとキャンセルが発生しにくいのと、毎月定期的に買ってくれることが期待できるから出ないかと勘ぐっている。

会社員のほうが絶対に安定している。

MLMを勧誘する人は会社員など安定している職業を馬鹿にしたような発言をしているかもしれない。けど彼らがなんと言おうと劣等感を感じないほうがいい。

逆に言うと彼らは会社員になれなかった人たちで、逆に会社員など安定した職業の人のことをねたんでいる可能性が高い。

個人事業主って言葉は格好いいが、例えば急病になった時など給料の保証は全くないし、そもそも論として定期的な収入ですら保証されていないので世の中のほとんどの人は会社員のほうがいいはずである。

そもそも、MLMで扱っている絶対的な必需品でない製品を毎月すごい額をコンスタントに売るのはすごい難しいはずであるので、安定した職業の人ほど絶対に手を出さないほうがいいと思う。

全く違う視点で書いたのだが、最近のプロブロガーを奨める人もMLMをしている人と共通点があるのではないかと思っている。

まだ東京で消耗しているおっさんだがなにか?

最後に

これからもいろいろな切り口で書いていこうと思います。MLM勧誘者の甘い言葉に騙されないで、何が一番あなたにとって重要なことなのか考るべきである。

そもそも、MLMの製品を毎月多く売ることがいかに難しいか考えることは重要だと思う。

実態はディストリビュータの人が多く在庫し、使いたくもないのに毎月使って吸い上げられている人がほとんどではないか、次回以降そのあたりについて考察したい。

MLMに入る前にはよくよく考えたほうがいいと思う。

このテーマについてはこれからも当ブログで書き続けていくつもりである。